坐禅のススメ
「禅に救っていただいた私」

僧侶でもない私が坐禅に関しての文章を書くなどおこがましいのですが、自分なりの坐禅への想いと、自身が坐禅から得た大きな恩恵をお伝えさせていただければと思います。

私は、北鎌倉の建長寺でZen2.0という禅とマインドフルネスの国際カンファレンスを開催している三木と申します。このイベントは非営利の取り組みで2017年から開催しており、今年の9月にも第2回目を開催をさせていただきました。おかげさまで、国内だけではなく海外からも参加者がお越しになる国際的なイベントに成長することができました。

Zen2.0というイベントを始めたきっかけ

きっかけは、カマコンという「ゼンブジブンゴト」を合言葉に鎌倉を活性化させる有志団体の仲間4名と鎌倉駅前の居酒屋で飲み交わした時に「鎌倉を世界に禅を発信するマインドフルシティにしよう!」というアイディアが出てきて始まったのです。また、一方では個人的な「禅」に対してのお礼の意味もありました。

9年前、私はあるITベンチャーの役員を努めていました。ベンチャーというのは業績が良いと給料が高い傾向にあり、私もそれなりのお給料をいただいていました。

しかしリーマンショックを契機に業績は急速に悪化してしまい、その結果、会社から役員退任の宣告をされ、大幅なコストカットを提示されました。実質的なリストラでした。

自分としては勤めていた会社にそれまでに多くの貢献をしているつもりでしたので、このリストラには大きな精神的なショックを受けました。そしてやってきたのが「生活費はどうしよう、健康保険や、年金は払えるのか...」といった巨大な「お金」に対する大きな恐怖心でした。そのようにつぎからつぎにやってくるお金に対する恐怖心が次第に大きくなり、夜も眠れない日がづづきました。

そして、ある日を境にベッドから起き上がれないほど体が重く感じられ、家の外の出られない軽度のうつ状態になってしまいました。自分が軽度のうつにあると気が付き、なんとか自分自身を立ち直らせるたことができないかとインターネットの検索を繰り返すうちに、坐禅のやりかたを解説したYoutubeのビデオにたどりつき、自宅で坐禅をはじめました。

自宅から一歩も出ることができなかったので、インターネットを検索して出てくる情報を参考に、足の組み方、や手の印の組み方、目の落とし所、呼吸の仕方などを学び、見ようみまねで坐禅を組んでみました。

最初は組んだ足の痛みがひどく、我慢できるのも15分が限界でしたが、しだいに足のしびれにも慣れ、25分、30分、40分と坐れる時間もながくなってきました。そして腹式呼吸も上達していきました。

Zen2.0の一コマ、左端が共同代表の宍戸幹央さん、右端が筆者

腹式呼吸をくりかえしたことで、お腹の周りについていた余分な脂肪がへり、ウエストが5cmもサイズダウンしたほどでした。軽度のうつのため、朝なかなか起きられないような症状も次第に回復し、朝の目覚めも良くなっていきました。

そして、ようやく家を出て、昔からの知り合いであった建長寺派のお寺のご住職に、本格的な坐禅指導をうけつつ、心を整えていったのです。その結果、うつ状態を脱することができました。その後、主に自宅で坐禅を続けなから、自己鍛錬をおこなっていき、この坐禅というものの素晴らしさを、より多くの方に伝えたいという想いがでてきました。

勤めていたベンチャー企業では、多くのお客様が町工場のオーナーであったのですが、そのような町工場の経営者もリーマンショックを契機に経営不振に陥り、自分が体験した事と全く同じ「お金」に対する非常に大きな恐怖心から、体調を崩す方や、経営自体を放棄してしまう方々もいらっしゃいました。そして坐禅を続ける中で、そのような経営者をサポートをするサービスを提供したいと考え、起業をすることとなりました。

 

現在では、その想いは、zenschool(ゼンスクール)という「禅」と「対話」を通じて、「お金」や「人材」などの経営上の恐怖心を克服し、経営的な課題を自ら解決し、新たな製品やサービスを生みだすイノベーション経営塾となり、すでに150名以上卒業生を送り出すまでに成長いたしました。

そして、自分がかつて体験したと同じに、心に闇を抱えた経営者の方々が、坐禅やマインドフルネスを通して自分自身と向き合うことで、自分の本来やりたかったことを見出し、新たな挑戦をおこなうことで、業績を伸ばす方がふえてきました。心の変化が、どれほどの大きな経営的なインパクトをもたらすのかということを、自分の体験も通してあらためて感じています。

感謝の気持ちとともに

私個人としては、このように、私自身を救っていただいた、「禅」に対してのお礼の意味もこめて、世界に禅を発信するイベントとして日本と世界から多くのスピーカーやお客様をお呼びするイベントZen2.0を位置づけ、鎌倉市民を中心としたボランティア100名とともに、世界に禅と心の重要性を発信するイベントをおこなっています。

2018年のZen2.0の参加者全員でのスナップショット

毎朝、1時間、朝の清々しい空気の中でなかで、「ああ、この禅に自分の人生は救われたんだ」と思い、感謝の気持ちとともに坐禅を組むことにしています。そして坐禅が終わった後で「生きとし生けるものがすべて幸せでありますように」こころの中で念じるようにしています。

世の中は自分の思う通りにならなかったり、不安なことも多いかもしれません。坐禅を組み続けることで、あなた自身の心が耕され豊かになって行きます。

心がかわることで世界が大きく変わっていく。坐禅を通じて私自分が体験したことをみなさまにも体験していただきいたいと感じています。自宅の布団の上やベットの上で坐禅をくんでみたらいかがでしょうか?

坐禅は毎日の継続が重要です。一人で坐るだけではなく、北鎌倉の円覚寺や建長寺で開催される坐禅会に参加してみるのも良いとおもいます。また、自宅で一人で継続するためには、Insight Timerという無料の瞑想用アプリなどを活用していただくと、今週何回坐禅をしたかとか、何時間坐禅をしたのかなどのログデータが採取でき、自分で確認することができますし、このアプリを通じて世界中の瞑想仲間もできるので継続するためにとても効果的です。私はすでに7年近くこのアプリを愛用しています。

みなさん、是非このすばらしき「禅」の世界へ飛び込んでみてください。

一般社団法人Zen2.0共同代表理事
株式会社enmono代表取締役
三木康司

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